進化が世界に追いつかなかった日本

2006.6.24

 

初めて、精根尽き果てた表情を見た。ブラジルに大差で敗れ、あおむけになって泣いていた日本代表MF中田英寿。その姿が“中田ジャパン”の終焉(しゅうえん)と、現状では埋めようがない世界との差を表していた。

 

初出場となった98年フランスW杯後、中田は「普通の大会でした。世界との差は感じなかった」と話していた。17歳から、各年代の世界大会に出場した男だけが持つ説得力。その直後、セリエAで大活躍したときには「中田に引っ張られ、日本も世界に追いつくだろう」と予感したものだ。

 

ところが、8年たったドイツW杯でも、中田ほど戦える選手はいなかった。特に2つ年下となる小野、稲本、高原らの『黄金世代』。すぐに追いつき、追い越すとみられた逸材が伸び悩んだ。中田自身も不本意なシーズンが続き「(日本代表は)このままでは世界と戦えない」と警告を発していたが、その間にも確実に差は開いていった。

 

実は、98年W杯で地元フランスを優勝に導いたエメ・ジャケ氏も、今大会直前に「日本は停滞期に入っている」と話している。欧州リーグへの一極集中が進む現在のサッカー界では、今後も東アジアの日本の立場は厳しい。それでも、そのハンディを乗り越える“第2、第3の中田”が現れないと、ますます世界に置いていかれることになる。

 

ブラジル戦終了直後、NHKの実況アナは「日本が進化し続けていることは間違いありません」と叫んでいた。しかし、世界はもっと速いスピードで進化している。欧州のトップレベルで、多くの若い選手が活躍する状況をいかにして作り出すか。それができないと、日本はW杯本大会出場もできなくなる。

 

文:サンケイスポーツ・山根俊明

 

 http://www.sanspo.com/top/am200606/am0624.html

 

 

 

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